トルコ地震、日本と同様にプレート衝突する地域で発生…震源浅く激しい揺れに

トルコ南部で6日に起きたマグニチュード(M)7・8の地震の震源周辺は、複数のプレート(岩板)が衝突しており、日本と同様、地殻のひずみがたまりやすい地域だ。過去にも地震が起きているが、今回は最大級の規模の地震という。


トルコで発生した地震の震源(丸印)。水色が本震、オレンジ色は余震=米地質調査所(USGS)のウェブサイト(日本時間6日午後6時現在)より
 トルコの地震に詳しい東京工業大の山中浩明教授(地震工学)によると、今回の地震は、トルコ南東部に延びる「東アナトリア断層」で発生した。断層の北側のアナトリアプレートに向かって、南側のアラビアプレートが北上し、断層にひずみがたまる


米地質調査所(USGS)によると、6日の地震では、この断層が長さ約190キロ・メートル、幅約25キロ・メートルにわたってずれ動いたとみられる。震源の深さは17・9キロ・メートル。比較的浅い所で地震が発生したため、激しい揺れに見舞われたとみられる。


 周辺では過去にも地震が発生している。2020年1月には同断層付近でM6・7の地震が発生し、建物の倒壊などにより死者が出た。山中教授によると、今回の地震は、過去の地震をしのぐ規模という。


 山中教授は「地震の被害が大きいトルコやシリアでは、レンガを積んだだけの古い建物が多い。耐震性が乏しく、被害が出やすい」と指摘している。


 トルコには、同国の北側を東西1000キロ・メートル以上にわたり横断する「北アナトリア断層」もあり、1999年にM7級の地震が発生して約1万7000人の死者を出した。